Introduction
――聖暦868年。魔城ドレイゴオルでの光と闇の最終決戦。年代記≪聖暦≫編の結びには、魔王と円卓の騎士たちとの戦いの結末が、極めて簡潔に記されている。
光の敗北――。
その時からアルダの地は絶望に包まれた。闇に蝕まれた大地と海。狂気にかられた人々、牙をむく魔物の群れ。魔王が支配するこの世界に、かつてのような平和はなかった。
そうして100年の時が経ち、かつて倒れた騎士は、新たな命を得て地に降り立つ。
果たせなかった遠い日の誓いのため。この時代に待つ生徒たちを導くため。そして、絆の力で魔王オル=オーマを倒すために。
冷たい雨に打たれるアルダの地の片隅で、光と闇の戦いが静かに幕をあける。
必要なものは生徒との真の絆――。